スプーンひとさじ

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「絵本といっしょに まっすぐまっすぐ」

 

絵本って、「子どものための本」と思いがちですが、実際には「子どもから読める本」なのだと思っています。

学生時代から絵本が好きで、いろいろなものを手に取ってきました。でもやはり、実際に子どもをもち、生活の中に絵本が入り込んでくるようになると、その存在は何倍も何倍も、色濃くなった気がします。

子どもに読み聞かせをしながら、大人の私も一緒に楽しみ、わくわくし、いつの間にか心が動く。主題だとか、作者の伝えたいことだとか、そういう堅苦しいことを抜きにして、心のまんなかにスッと入ってくるのは、絵本の素晴らしいところです。

絵本に年齢制限はありません。

 

さて、この本。

京都にある有名な絵本専門店「メリーゴーランド」の店主、鈴木潤さんによる、絵本ガイドです。

三重から京都という新しい地に降り立ち(「メリーゴーランド」の本店は三重にあります)、お店の開店から結婚、出産、そして子育て。鈴木さん自身の毎日の何気ないエピソードがコンパクトに綴られ、そこにフィットする絵本が一冊ずつ添えられています。

難しい理屈や、かっこいい説明ではなく、ひょいと隣の家を覗き見したような、身近なエピソードのそばに絵本があることで、その存在がぺたりと生活にくっついた感じです。

 

 

鈴木さんは絵本を「ごはん」と表現しています。「心に水や栄養を分けてくれる」とも。

母になると、ついつい「ためになる絵本」を探したくなってしまいます。

より「いい絵本」をと、躍起になりがちだし、「その絵本が何を伝えたいか」を探ろうとしてしまいます。

でも、子どもが絵本に求めるものは、もっともっとシンプル。そのシンプルの先に、「ためになる」ことや「心に残る」ことがある気がします。毎日のごはんを「栄養素が」「消化吸収が」と小難しく考えずに、「おいしい」「うれしい」という気持ちで食べているのに似ています。

 

子どもを授かると、あれは食べてはいけない、これを食べなければいけない、あれが大事、これは危険……。産まれる前から、産まれたあとも、ずっと子どものこと、母体のこと、あれやこれやと忙しく情報だけがやってきて、時々頭がいっぱいになります。

でも、妊娠中に、こんな本を一冊渡されたなら、これから始まる育児がすごく身近に感じ、より楽しみになるんじゃないかと思うのです。子育てに直結する情報も、もちろんとても大切です。だけどもし、母子手帳と一緒にこの本を渡されたら、子育ての在り方はちょっとだけ変わるんじゃないかなぁ。

 

私も、もっともっといろんな絵本を読んでみたくなりました。今、手元にある絵本も、また読み返したくなりました。そう思って帯を改めて見返すと、谷川俊太郎さんの言葉で

「知らない絵本は見たくなる 知ってる絵本も見直したくなる」

とあり、あーまったくその通りだ!と膝を打ったのでした。

 

 

絵本といっしょに まっすぐまっすぐ

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